ExcelScope α01 2001年5月7日
Excelだけでオシロスコープを実現しました。
汎用的な高速の計測器としては使用できませんが、音声は充分対応できます。
download ExcelScope (ExcelScope.zip 215KB)
基本操作
sheet2のロゴの下の[START]ボタンをクリックすることで、プログラムが開始しフォームが立ち上がってきます。以下、各ボタンとその動作について説明します。
[START]
このボタンで、音声のマイク入力からの信号の表示を始めます。このままの状態で計測を続けることができますが、表示を止めたいときは[STOP]ボタンを押します。
[STOP]
計測を一端中止します。そのとき波は表示されたままになります。能力の低いコンピュータでは、ボタンの反応が鈍くなりますが、繰り返しこのボタンをクリックすると止まるはずです。計測中に、他の設定をすることもできますが、反応が鈍いときには一端このボタンを押して計測を中止すると、他の操作がしやすくなります。
[AUTO]
信号が入ってくるたびに、その信号の波形を止めて表示します。例えば「あ い う え お」と少し間隔をあけながら、マイクから音声を入力すると、それぞれの音の波形を一定の時間止めながら、表示を変えます。また、同じ信号が入力されたままだと、この波形は止まったままになります。
このオート機能を活かすには、調整が必要なこともありますので、注意してください。入力された信号がほとんどないときに表示の切り替え準備をしていますので、静かな状態でもノイズが大きいときはオート機能がはたらき難くなりますので、そのような場合は入力の感度を下げるようにしてください。
このオート機能を始めるには、一端[STOP]を押してから、またオート機能を終える時にも[STOP]を押してください。
[SAVE]
これもExcelScope の特徴で、その計測フォームからExcelのシートへ計測データを送ることが出ます。計測を終わってから、計測データの処理や変換を行うことができます。計測中でも、波形が止まっているときでも、シートにデータを送ることができます。
[CLEAR]
[SAVE]ボタンを押して、波形をシートに送った後などは、その波形のまま、新しい波形も同時に表示をする仕様になっています。この表示が必要でない場合や、他の操作により、別の波形が表示されてみにくくなったときは、このボタンを押して表示画面を掃除します。
[EXIT]
このプログラムを終了するときは、念のため[STOP]を押してから、必ずこのボタンを押して終了してください。
[↓]
右の操作スペースの、表示・非表示を切り替えます。
[MODE]
音声はステレオで入力できますので、それぞれを1ないし2チャンネルとしています。この小さなボタンのどれかを押すことによって、計測表示を選択できます。また、X-Yは一般のリサージュ図形の表示と同じはらきをします。
CH1 :チャンネル1の計測表示を選択
CH2 :チャンネル2の計測表示を選択
DUAL :2つのチャンネルを上下に同時計測表示する
ADD :2つのチャンネルの和を表示する
X-Y :CH1の振幅をY軸に、CH2の振幅をX軸に、リサージュ図形を表示する
※計測中でも、変更可。
〈V/DIV〉
実際のオシロスコープは電圧の表示になりますが、コンピュータに内蔵されているサウンドボードでは、電圧の絶対値は測定できないので、ここに示されるデータは相対的な値になります。値が小さいほど上下方向の拡大率が高くなる。デフォルトは320。計測中でも変更可。
〈POSIT〉
波形の表示位置を変更します。このバージョンでは、上下方向の変更は可能ですが、左右方向はまだサポートしていません。計測中でも変更可。
〈T/SMP〉
実際に計測している時間(ms)を設定する。ExcelScopeでは、この短い時間の測定を何度も繰り返しています。様々な処理が可能なように、計測データの一部を表示する方法をとっています。
〈T/DIV〉
この時間が、実際に表示されているグラフの横軸10目盛り分の時間に相当します。普通[T/SMP]より、小さな値を設定します。
[TRIG]
計測波形のどの部分から表示するかを決定するトリガーの設定ボタン。現在のバージョンではサポートされていません。
「FREQ」
計測データから周波数をみています。現在はプログラムの簡略化のため、フーリエ変換をしておりません。ヒステリシスをもった値を波形が何回切ったかでカウントしています。正確な値を求めるのは、最低でも〈T/SMP〉を500
ms/smpに設定する必要があります。時々表示がおかしくなるので、バグが残っているようです。