自然観察 「妙光寺山」コース |
このコースは教育センターから西の尾根に登り、妙光寺山を経て、そのまま宗泉寺への道(いわゆるヤブコース)を下るコースである。そこからは三上神社をぬけて、ふるさと館西の尾根から再び教育センターに戻る。普通に歩いて約2時間半程度のコースであるが、途中急な登り下りがあり、またヤブコースは道がはっきりしないところもあるので気楽な気持ちで出かけてはいけない。地質と植生の変化が見所である。 |
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教育センター駐車場の隅から山道に入り、100mほど行くと遊歩道に出会う。そこを登りつめると野洲から琵琶湖方面の見渡せる尾根に出る。出合いを左に登っていくと小ピークに出る。ここを左にいけば希望ヶ丘の西尾根を伝うことになるが、妙光寺山へ行くにはここを右に下る。この尾根筋の右側には、秋、テープが張られ、まつたけ山入山禁止の看板が掲げられる。違反者には罰金20万円也とある。 |
A妙光寺山東のピーク
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妙光寺山の1つ手前にあるピークである。ここに登るまでには下りと登りに急なザレ場があり、周囲の樹木を利用しないと危険である。登りきったところには岩があり、その上に立つと田中山方面、野洲中学方面が眼下に見下ろせる。ここまではずっと花崗岩の風化地形が続き、植生も歪性のアカマツやソヨゴなど荒れた陽地性の植物が優先する。 |
B妙光寺山頂上付近
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頂上手前から傾斜が緩くなり、植生が一変する。アカマツ、ソヨゴは多いが成長の程度がよく、土壌の肥沃さを感じ取れる。冬前には落ち葉も多く、ほどよい湿度も保たれている。頂上にはこれといった建造物はない。案内板が2種掲示されているのと、「妙光寺山」と書いた棒がぶら下げられているだけである。ここから道がはっきりしなくなるが、ヤブコースを辿る。 |
C妙光寺山南西部頂上
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ヤブコースを木の幹に巻かれたビニールテープの目印に沿って進むとほどなく第2ピークに至る。なだらかなピークでどこが頂上かははっきりしない。ここでは地面から頭を出した岩の散在が目につく。これらは石灰岩質チャートで三上山にあるものと同じである。成因を考えるのも面白い。テープに沿って、ほぼ一直線に稜線を進む。 |
Dヤブコース下り道
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入山者が少ないせいか、道ははっきりしない。およそ、道らしいと思われる筋をテープを頼りに進む。途中から一気に急な下りになる。岩の露出も目立ち始め、慎重に降りないと危険である。途中展望台や古墳跡を訪ねることもできる。急坂を下ると道は右に回り込み等高線に沿ってトラバースする。「宗泉寺」の案内を目印に、数百m進むと宗泉寺への下り道と出合う。宗泉寺方向へ進み、そのまま御池まで辿る。 |
E三上山登山口尾根までの灌木帯
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御池横の三上神社を経て出世不動の林道にでたら、そこを右折、すぐに左手に希望ヶ丘に通じる道がある。川沿いの山道を進むと、途中からまた花崗岩質の荒れた植生に変わる。浸食の進んだ山道をさらに進めば、ふるさと館から三上山に登る入り口の鞍部にたどり着く。まっすぐ進めばふるさと館、左に進めば低い稜線を辿って教育センターに戻ることができる。 |
1999.12.13調査 各ポイント写真一覧へ (表示に時間がかかります)